(写真はBureau Reportより)
London:
デリー出身のタンニシター・チャテルジー(Tannishtha Chatterjee)さんが、英国インディペンデント映画賞(British Independent Film Awards)で、主演を務めた話題作「Brick Lane」での演技が高く評価され、有力スターであるジュディ・デンチ(Dame Judi Dench)さんや、アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)さん、ソフィア・マイルズ(Sophya Myles)さんらと肩を並べる「ベスト女優賞」にノミネートされた。
デリーの国立演劇学校(National School of Drama)を卒業した29歳のチャテルジーさんは、バングラデシュ出身の小説家モニカ・アリ(Monica Ali)氏が著した同名作「Brick Lane」をもとにした映画で、ヒロインのナズニーン(Nazneen)役を演じた。
このニュースに大喜びしているチャテルジーさんは、「初の英映画への出演で、これほどの光栄にあやかれるなんて、最高の気分です」と述べている。
同作を指揮したサラ・ガブロン(Sarah Gavron)監督も、「Eastern Promises」のデイヴィッド・クローネンバーグ(David Cronenberg)氏や「Control」のアントン・コービン(Anton Corbijn)氏らとともに、「ベスト監督賞」にノミネートされている。
「Brick Lane」とは、バングラデシュ移民が多く、インド料理店が軒を連ねるエスニックな雰囲気を醸し出す、ロンドン東部に実在する街。
ストーリーは、見合い結婚でロンドンに住む年嵩の男性と結婚し、ロンドンで暮らすことになったバングラデシュの若い女性ナズニーンが、渡英して2人のおてんば娘に恵まれ、日々を送るうち、イスラム教急進主義者の男性カリム(Karim)と出会い、恋に落ちるというもの。
作品は、ロンドン在住のバングラデシュ人コミュニティの間で、「移民に対する固定観念を喚起する」と大きな物議をかもし、一時チャールズ王子とカミラ妃までも「抗議の対象となるかもしれない」と懸念を表明したほど。
チャテルジーさんは本作品のオーディションを受験した最初の人物で、「ひとめ見て、直ちにその才能を判断しました。これからますます楽しみな女優になっていくでしょう」と関係者は述べている。